芦辺拓(あしべたく)

1958年大阪市に生まれる。同志社大学卒。読売新聞大阪本社勤務中の1986年、幻想文学新人賞に応募した『異類五種』が澁澤龍彦・中井英夫氏に認められたあと、1990年、『殺人喜劇の13人』(現・創元推理文庫)で第1回鮎川哲也賞を受賞してデビュー。本格ミステリを主に執筆し、『十三番目の陪審員』『グラン・ギニョール城』『ダブル・ミステリ』など名探偵・森江春策シリーズは23冊を数える。ノンシリーズの代表作『紅楼夢の殺人』は、英・中・韓国語に訳された。近年は『真・二都物語』(文藝春秋)のような大河ロマンや幻想連作『奇憚を売る店』(第14回酒飲み書店大賞受賞、光文社文庫)にも意欲を燃やし、大学関係者から成るライトノベル研究会会員や戒光祥出版からの《少年少女奇想ミステリ王国》の編者もつとめる。近著に『おじさんのトランク 幻燈小劇場』(光文社)